Interviews
認知向上はあくまで通過点。
リノベーションを、日本の文化に。
ライフスタイルデザイナー
日本の住文化を変えたい
もともとライフスタイルへの関心は強かったと思います。雑貨や家具はもちろん、住空間にもずっと興味を持っていました。前職でも空間の設計に携わっていましたが、住宅ではなくオフィスのデザイン。やり甲斐はあったものの、デザインに対するクライアントの期待も、デザイナーとしてできることにも限りがありました。そんな中、自分自身のこれからを改めて見つめ直そうとしたときに出会ったのが、リノベるです。ライフスタイルに関われること、自由度の高さやデザインが貢献できる余地の大きさに惹かれたのはもちろんですが、何より響いたのが面接での山下の言葉。「今の日本の住文化には満足していない」「それを変えていきたい」という明確な思いを聞いて、ここでならやりたいことが絶対にできるはずだと直感しました。
いちデザイナーの視点から、組織をデザインする視点へ
会社の成長とともにデザイナーの人数も増え、私自身の仕事も、いちデザイナーとしてお客さまと向き合う役割から、メンバーを束ね、組織をデザインする役割へとシフトしてきました。現在は、新たに加わったメンバーの教育やチームづくり、より質の高い仕事のできる組織を目指し、新しい技術の開発や仕組みづくりに努めています。
リノベーションの可能性はより大きくなってきています。サプライヤーが、誰にでもあう“使う人の顔が見えない”商品を大量生産して売っていくのではなく、ユーザーそれぞれの個性にあったものを、今ある資源を活かしながら提供していく。そんな社会のあり方を具現化するものが、リノベーションだと思っています。
自分たちの手で、リノベーションを日本の文化に
日本でも、リノベーションは徐々に認知されるようになってきました。とはいえ、まだまだこれから。全体から見れば、リノベーションを経験したユーザーはほんの一握りにすぎません。よりたくさんの方々にリノベーションを経験していただき、日本の文化としてしっかりと根付かせていくためにも、サービス提供者である私たち自身が、リノベーションの可能性をもっと広げ、より奥行きのあるものへと育てていかねばならないと強く感じます。日本のリノベーションは、未だ発展途上。ユーザーがより気軽に、安心して選択できるサービスにするためには、ビジネスの面でも技術の面でも進化が必要です。やるべきことは山ほどありますが、その分たくさんの可能性も詰まっています。私個人の目標は、リノベーションを通じて、ライフスタイルについてもっと活発な議論がなされる社会を実現すること。そんな未来を現実にするためにも、歩みを止めることなく、チャレンジを続けていきたいと思います。