一般社団法人リノベーション協議会が開催する、2022年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2022」の授賞式が12月6日(火)に実施されました。
全国からエントリーされた計260作品中から選ばれた特別賞14点のうち、リノベるからは「Summer Camp House 子供達の「自分で」を育てる家」が特別賞「3次元空間活用リノベーション賞」を受賞いたしました。
■審査員講評
株式会社LIFULL LIFULL HOME’S PRESS 編集長 八久保 誠子氏
何より楽しく拝見したのは、フィールドアスレチックのような場所が家の中に出現し、子ども達が遊ぶ写真。3つの高さの違うフロアやアスレチック壁など、3次元に空間を活用し、子ども達のために工夫を重ねたリノベーションだ。
3人のお子様がいるお施主様は「サマーキャンプのような、子どもたちだけの自由に過ごせる空間」をという希望をされたという。「体を動かす遊びは外でしなさい」ではなく、のぼったりもぐったり勉強したり、と家の中に取り入れた楽しい空間は、制約のある住まいを平面で考えるのではなく、立体的に空間として活用できるということを改めて教えてくれるリノベーション事例である。
■AFTER
3人目のお子様のご出産を機に、ご自宅のリノベーションを決意されたお施主様。住戸面積に制約がある中、3つの高さの違うフロアやアスレチック壁など、3次元に空間を活用することで、お子様の活動領域を最大限に広げるリノベーションを実施されました。ロフト上下の空間は、まるでサマーキャンプのような、子供たちだけの自由に過ごせる空間。おもちゃが出しっぱなしでも怒られることはありません。作品をつくったり、絵本を読んだり、時に網をよじ登ったり、思い思いに過ごします。ご主人様は秘密基地で仕事に集中できるように。
子供部屋であるロフトと庭のようなルーフバルコニー、ダイニング・リビングに面して設けられたキッチンは、さながらこの住まいのコックピット。バルコニーでのプール遊び、ダイニングでのお勉強、ロフトで過ごす様子にも目を配りながら、家事をこなし、さらに友人が来ればお酒を楽しむバーカウンターにもなる、奥様のベース基地でもあります。
高さの違いや立体利用によって目線が変わり、多様な生活シーン、遊びのシーンが生まれ、キッチンを中心にしたゾーニングによりいつも子供たちの気配を感じることができるようになりました。のびのびと遊びながら、子供たちの「自分で」が育つ住まいは、家事・育児・仕事に多忙なワーキングマザーにとってもやさしい空間になりました。
ここで大きくなっていくお子様たちにはどんな記憶が残るでしょうか。
■BEFORE
共働きのご夫婦。目まぐるしい生活の中でお子様の習い事や、お子様が大好きな作品づくり、遊びに来るご友人、お子様の誕生日パーティ、など様々なイベントに対応するための場所が必要と感じておりました。お子様たちの元気を発散できる場所や、作品を飾る場所、自分たちで衣類を着替えられるスペースなど、限られた空間の中でお子様たちがのびのび過ごせる家を目指し、3人目のお子様ご出産を機に、ご自宅のリノベーションを決意。さらにはコロナ禍の工事音の懸念からマンションの大規模修繕工事に合わせて工事をご計画。リフォーム前は『見えにくい・動きにくい・遠い』という家でした。壁に囲まれてお子様の様子が見えにくいキッチン、狭くてすれ違うとぶつかってしまう動きにくい廊下や玄関、おもちゃだらけのスペースを抜けてしか行けない遠いウッドデッキ・・・、改善したいところは山のようにあり、生活動線を1から見直す必要がありました。
■間取り
▼Before
▼After
■「Summer Camp House 子供達の「自分で」を育てる家」
URL:https://www.renovation.or.jp/app/oftheyear/2022/1556
部門:1000万円以上
間取り:1LDK+WIC
費用:1905万円(税込)
形態:自由設計リノベ
費用に含まれるもの:家全体 / 水まわり / 居室・その他 / その他
施主支給設備(費用に含まれないもの):北欧木製フック、ウッドワン吊棚など
掲載会員企業:リノベる株式会社