【Vol.93】ミッション実現のカギは「人財」にあり。個と会社の結節点を見つけ、育む、リノベる流「人財戦略」とは

2024.08.29
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【Vol.93】ミッション実現のカギは「人財」にあり。個と会社の結節点を見つけ、育む、リノベる流「人財戦略」とは

リノベるはミッション「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」のもと、リノベーションプラットフォームを構築し、「課題を価値に」変えるリノベーションを提供しています。

リノベるが推進するリノベーションは、「建築」「不動産」「金融」と様々な分野にまたがるソリューションであるため、リノベるは社内外に専門部署やパートナーを持ち、プラットフォームを構築しています。

3つの分野にまたがるプラットフォームを構築するリノベるにとって欠かせないものの一つが「人財」です。リノベるでは、ミッション実現のカギは「人」だと考え、採用と人財育成に力を入れています。

今回は人財戦略について、ピープル&カルチャー本部 採用戦略部部長の渥美亜希子と、採用戦略部 人財育成担当の水中夕貴に話を聞きました。

個人の成長が、会社の成長をつくる

―まずは採用戦略部が何をしているのか、また取り組みについて教えてください。

渥美
人財の採用と育成、そして人財を活かした組織づくりを行っています。

採用には新卒採用と中途採用の2軸があります。継続的に高い成長を目指すリノベるにとって、人財は事業成長における重要な土台であると考えています。新卒採用も毎年欠かすことなく行っています。

また「採用」といっても「採用する」という会社目線だけでなく、互いに納得して「選び・選ばれる」という視点を重要視しています。応募された方が主体的に意思決定できるよう、選考体験にも工夫を凝らしています。


渥美亜希子(ピープル&カルチャー本部採用戦略部部長)

具体的に面接の場では、リノベるのことを理解いただけるよう、リノベるのミッションをはじめ、事業内容、募集の背景、今回の採用に求めていることを説明しています。加えて私たちもご本人の価値観や考えに触れられるよう、スキルや経験だけではない質問をすることで、ご本人も”個人”を深く理解できるようにしています。そうしたプロセスを経て、結果的にリノベるが目指す方向「組織のミッション」とご本人の目指す方向「個のミッション」が合致しているかどうかが見えてきます。

リノベるが目指すミッション「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」は壮大ですが、「個のミッション」を叶える場にリノベるを選ぶ仲間が増えれば増えるほど、推進力は大きくなり、ミッション実現につながっていくと考えています。


ミッションは「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」それを実現するために顧客、社会、産業に対して3つの約束を掲げている。

水中
採用後の育成においては、社員ひとりひとりがリノベるの人財として高い成果を挙げられるよう、様々な角度での育成プログラムを実施しています。新卒であれば内定者研修、中途であれば入社後のオンボーディング研修がスタートになりますが、知識やスキルだけでなく、仕事や、自分自身との向き合い方など、マインド面からセットアップを行っています。

リノベるのミッションと、「個のミッション」をともに実現させるための手段を提供するのが、育成の仕事です。


水中夕貴(ピープル&カルチャー本部採用戦略部人財育成担当)

具体的には成果を出すための土台づくりを大事にしています。たとえば、たしかな専門スキルや専門知識を発揮するには、たしかなビジネススキル(マナーや仕事の進め方)が必要です。たしかなビジネススキルを発揮するためにはたしかなマインド(意識)が必要です。これを私たちは、成果を出すための三段ピラミッドと呼んでいます(図)。


図:成果を出す三段ピラミッド。上段は専門スキル・知識、中段がビジネススキル(マナーや仕事の進め方)、下段がマインド(意識)。

設計スキルを一生懸命磨いても、「相手が本当に求めているものは何か、相手の目線で考えよう」という意識がなければ、その提案は独りよがりなものになってしまいます。当然、成果には結びつきませんよね。

この一番下段(上図)の土台になる「マインド」を大事にするのが、リノベるの人財育成です。また、この「良きマインド」こそ、リノベるのバリュー(行動指針)なので、すべての育成プログラムは最終的にバリューに帰着します。このバリューとの結びつきの強さこそ、リノべるならではと言えるかもしれません。


リノベるのバリューは「中(うち)から目線」。

人が介在する価値が大きいからこそ、人に注力する

―リノベるが人財戦略に力を入れている理由はどこにあるのでしょうか?

渥美
リノベるが展開する事業においては人が介在する価値が大きいからです。住宅リノベーションサービス「リノベる。」では、お客さまの自分らしい暮らしを実現するために、住まいのコンセプト作りから始めていきます。お客さまの心の奥底にある「本当にしたい暮らし」を具現化するには、人が徹底的に寄り添わなければたどり着けません。

また、法人向けの都市創造事業も同様です。事業主さまが求めていることを的確に捉えた企画提案をするにも、人の介在価値は非常に高いです。もちろん前提として専門知識やスキルは重要でありながら、お客さまが言語化できていないことまで深堀してクリアにできる人財、組織でなければご依頼もいただけないと考えています。

―リノベるに必要な人財、来てほしい人財とはどんな人たちでしょうか?

渥美
新卒採用時に特に大切にしていることは、私たちが「リノベる人」と呼ぶ人物像と一致した人財かどうかという点です。「リノベる人」とは「愛され感・頼られ感・オシャレ感」という3つの要素がある人のことを指す言葉です(注:リノベる人とは 内定者が新卒入社の先輩にいろいろ質問してみた。)。

またリノベるのミッションと「個のミッション」が同じ方向を向いているかという点も大切です。実際、エントリー時はそこまで明確でなくても先ほどの選考フローを経て入社するまでには整理がされていきます。


オシャレ感とは機転が利きアイディアがある人という意味。

また、新卒でも中途でも業界特有の課題を解決したいという思いを持っている方は相性がいいんじゃないかと思っています。

たとえば、新築にずっと関わってきたけれど、まだ使える建物をどうしたら壊さず残していけるのか、などといった業界に対して疑問や課題感を持っている方は、リノベるのミッションにも共感いただけるのではないかと思います。

入社後の定着率が高くなり、直接応募してくれる求職者が増加

―採用人数は増えているのでしょうか?

渥美
毎年、新卒が5~10人、中途が20人前後というところでしょうか。実は、毎年業績は伸びていますが、採用人数は少しずつ減っているんです。以前は、人を増やす「採用」に注力していましたが、ここ数年は、活躍人財という視点で「育成」にも注力するようになりました。そうすることで定着率が高まり、採用において、リノベるの人財に何が重要か、リノベるにフィットする方を採用するために、どのような採用活動を行うべきか、という視点に切り替わりました。採用・育成・活躍・定着のサイクルが強固になることで離職率も減少し、好循環が起きています。

水中
こうした採用の取り組みのほか、マネジメントの向上、会社のメッセージングや組織の変化などさまざまな要素が噛み合って定着に繋がっているのだと思います。直近では、2023年度に入社したメンバーの定着率も極めて高くなっています。

渥美
採用でも最近嬉しいこととして、以前は中途採用者の8割は人材紹介会社経由でしたが、ホームページから直接応募される方が増えてきて、今では入社者の約半数にのぼるまでになりました。リノベるに興味や共感をもって応募してくださる方が増えているという実感があります。

目指すミッションの確かさは誇れるもの

―ところで、お2人も中途入社とのことですが、入社の経緯とリノベるが他社と比べて違う点があれば教えてください。

渥美
私は2016年に入社しました。WEB系の事業会社で人事をし、会社が未上場から一部上場を果たすフェーズを経験したことで、あらためて会社を創っていくプロセスに関わりたいと思いました。会社を創り上げる時期の人事は代表と一緒に仕事をしていくことが多いですが、リノベるの代表・山下の想いに共感したことも大きかったです。山下には起業のきっかけになった原体験が強くあり、その”課題”を価値に変えていく想いに強く共感しました。

水中
私は2022年入社です。前職では事業会社の人事として評価や採用、人事企画など幅広く携わっていましたが、自分のキャリアで何を軸にしたいか見定めたとき、最も長く携わってきた教育・人財育成の領域を深めていきたいという思いに至りました。優秀な人財を輩出することで広く認知される会社を育てたい、という思いで転職活動をしていたなかでリノベると出会い、まさに「個のミッション」が実現できる会社だと確信できたことが入社の決め手になりました。

これを確信できた理由はいくつかあって、ひとつは管掌役員の安河内が掲げている「日本を代表する“組織のロールモデル”をつくる」という人財に関するビジョンです。(注:【Vol.35】リノベるを「多くの働く人たちを、たくさんの子どもたちの憧れの的にする」ためのステージに。人事責任者安河内亮が描くビジョン)もうひとつは、リノベるが掲げるミッション・ビジョン・バリューの「浸透度」でした。(注:図)


リノベる株式会社が掲げる、ミッション・ビジョン・バリュー。※参考:https://renoveru.co.jp/about/philosophy/

渥美
目指すべき先が非常にクリアなリノベるのミッション・ビジョン・バリューは、誇れるところだと思っています。そこに「個のミッション」という情熱を持った人たちが集まってさまざまな「コト」に向かえているところも、ともに働く一人としてとても誇りに思っています。

水中
ある時、複数のリノベる社員と会ったお客さまが、「リノベるの人ってみんなすごく楽しそうに仕事をしていますね」とおっしゃられたそうです。実際に、仕事に対して主体的に、そして日々ワクワクしながら向き合っているメンバーが多いなととても感じます。これは、会社のミッションに貢献しつつ、自分自身のやりたいこと、「個のミッション」を上手にそこに交わらせながら仕事をしているからではと思います。言い換えれば、なりたい姿を実現しようとする意志、そしてそのために貪欲に成長しようとする意志を持った人が多いということかもしれません。そこは個人的にはいちばん誇れるポイントではないかと思います。

現場に浸透するミッション・ビジョン・バリュー。新卒社員が良い影響を

―ミッションとそれぞれの仕事への紐づけがしっかりなされているということですね。

水中
私が入社したいと思った理由に「ミッション・ビジョン・バリューの浸透度」がある、とお話ししましたが、それを実感できたのは、私自身が顧客としてリノベるで住まいづくりをした経験があるからです。担当者がバリューである「中(うち)から目線。」で寄り添い、ビジョンである「課題を価値に」変えながら、ミッションである「かしこく素敵な暮らし」の実現に導いてくれる様子を目の当たりにしてきました。理念を現場にすみずみに浸透させることの難しさを以前の仕事で実感していたからこそ、現場レベルでひとりひとりがそれを体現していることに感動しました。

リノベるのバリュー「中(うち)から目線」に通ずる行動指針は全部で7つ。

渥美
リノベる単体でこのミッションを実現するのは難しいことですので、私たちと一緒に働いてくださるパートナーやステイクホルダーの方々にもミッション・ビジョン・バリューをご理解、共感いただいています。その結果として世の中に還元できる事業やサービスを大きく、増やしていけると思っています。

水中
リノベるという組織を語るうえでは、新卒の存在もとても大きいと思います。新卒社員が会社に染まるというより、会社を良い色に染めてくれているような感じがあります。新卒メンバーが率先して、日々の判断の軸、振り返りの軸にバリューを用いていますし、日々の何気ない会話のなかにもバリューにある「理想に先回りできた」「明るいバカで訊けばよかった」などのワードがよく聞かれます。これほどバリューが共通言語として語られる会社はあまりないような気がします。

渥美
内定者研修でもオンボーディング研修でも、「中(うち)から目線」についてはしっかり触れています。相手に寄り添って本質を見るためには、相手が本当は何を求めているのかを知ることが必要です。知るためには、まず質問するという行為でしか相手さえも気づいていない何かは外に表れないんですね。なので、質問の力を高めていくことが「中(うち)から目線」を実行するうえでとても大切な向き合い方になります。その力をどうやって高めていくかといえば、自分への問いを高めていくという行為から始まります。そこで研修ではレポート提出など、インプットしたものをアウトプットする機会を多く持ってもらうようにしています。

水中
多くの部署で採用されている振り返りのフォーマットは、表面的な事象にとらわれず、「なぜ」を深めていく形式になっています。こういう結果になってしてしまったのはなぜか、これができなかったのはなぜかなど、すべては自分に対して問いを立てるところから始まります。バリューのひとつに「自分と向き合うのも仕事。」というものがありますが、自分に対して「良い問い」を立て続けることで、「自分と向き合う」という仕事の質は不断に高まっていくものと考えています。

ベンチャーマインドを忘れずに。人財戦略が目指す、これから。

―最後に、今後の人財戦略の展望について教えてください。

水中
育成では、リノベるのミッションを実現する人財を一人でも多く輩出するために、より新卒・中途のメンバーの皆さんが定着する組織を作っていきます。メンバー自身のスキル強化だけでなく、組織・マネジメント・バリュー浸透など多方面からのアプローチで、ピープルとカルチャーという領域からリノベるのミッション実現に貢献していきたいと思っています。

渥美
採用では、ホームページから直接扉を叩いてくださる中途の方を近い将来100%にしたいと思っています。成長するなら、社会課題を解決するために働くならリノベるだと思ってもらえる会社にしていきたいです。

リノベるというブランドを強くしていくためにも、人財の力はますます必要です。ワンストップリノベーションという領域ではNO.1ではありますが、住宅業界で見ればまだまだ小さな会社で、中途の方にとってはベンチャーのイメージも強いようです。

ミッションの実現に向けて、私たちも常に成長を続け、発信を続け、業界をけん引する一員であるというバリューの一つ「ストイックなプライド」を持って邁進していきたい、と思います。

 

▼リノベる採用サイト
https://renoveru.co.jp/recruit/

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