新卒で入社し、最年少27歳で営業部長になった小野寺七海。これまで150組以上のお客さまの住まいづくりをサポートしてきました。「どんな暮らしがしたいですか?」から始まる、リノベるの住まいづくりの基盤を作った小野寺が、「お客さまへの寄り添い方」について語ります。
小野寺七海
首都圏ソリューション部 部長。2017年新卒で入社。ライフスタイルコンサルタントとして従事し、2019年10月に課長に昇進、2022年4月から部長に。これまでカウンセリングを担当したお客さま数は800組を超える。
小野寺:リノべるのセミナーや相談会にご来場いただいたお客さまに、一番最初に出会うライフスタイルコンサルタントの業務を担う部署になります。ライフスタイルコンサルタントとは、お客さまがどういう暮らしをしたいのかなどをお伺いしながら、住まいづくり全体をサポートする役割です。中古マンション購入とリノベーションをプロジェクトと捉えるなら、プロジェクトの方針となるコンセプトを固めて、物件探しの担当や設計担当につないでいくのがライフスタイルコンサルタントの仕事です。
小野寺:そうですね、ほぼライフスタイルコンサルタントの部署にいます。物件探しをお手伝いした経験もあります。
小野寺:はい。大学では建築学科で学んで、ゆくゆくは設計職になりたいという前提だったんですが、設計からスタートするよりも、コミュニケーション力みたいなところも含めて、最初の入り口のお客さまのニーズなどを理解した上で、ものづくりの部署に異動したいなと思いまして。それで最初は営業職の部署を希望しました。
入社当時の一枚
小野寺:ミッションである「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」に関わってくるんですが、住まいやリノベーションだけを提供するのではなくて、「暮らし」を提供する会社であるというところがいちばん大事にしている軸となります。
一般的な不動産探しでは、とりあえず物件を探しましょうと希望のエリアや平米数、予算などの条件をお伺いするやり方が多いと思います。
私たちはそもそも条件をお客さまに聞くことはほとんどありません。仮に「田園都市線がいい」とご希望をいただいたとすると、そこでどういう時間の過ごし方をしたいのか、お客さまが暮らしの中で大事にしている時間や感情みたいなものをまずお聞きします。お客さまが気づいていなくても、「こういう暮らしがしたい」という感情って絶対心の奥底にあるので、それをしっかり引き出して暮らしづくりの提案をしていく点が、他社さんとの違いであり、強みだと思っています。
小野寺:結局それでなかなか見つからなかったり、納得がいかなくてリノベるにたどり着いていただく方はすごく多いですね。今までだったら「なし」と思っていた物件が、いろいろ紐解いてみると実はベストな物件だったりするケースもあります。
例えば私が新卒1年目の時に担当したお客さまは、元々予算や勤務地へのアクセスから、調布エリアで探されていたんですが、どんな暮らしをしたいのかお伺いしていくうちに、結局全然違う江東区の住吉の物件を買われました。
その時に、「自分たちだけじゃこの物件にたどり着けなかったと思います」と、とても感動して満足してくださって。会社として顧客満足度はずっと重要視してきたんですが、満足度の高いお客さまの共通項ってなんだろうと紐解いてみて、体験価値を感じてもらうプロセスが重要なんじゃないかと行き当たりました。
小野寺:いろんな会社が増えてくる中で、正直リノベーションのデザインや費用はどこの会社もそこまで大きな差がありません。家って人生で初めての買い物の方が多いですし、まだ結婚したてやお子さまが生まれたてだと、自分がどんな暮らしがしたいのか想像がついていないお客さまもたくさんいらっしゃいます。「自分らしい、かしこく素敵な暮らし」を叶えるために、お客さまの本当に求めている暮らしをコンセプトという形で整理していこう、というふうに変わっていきました。
小野寺:はい。そのお客さまは、元々他の会社さんで探されていて、他社比較というところでご来場いただきました。ご夫婦で武蔵小杉に住まれていて、お勤め先がお二人とも新宿だったので、新宿に乗り換えなし40分ぐらいの物件を探していて。他社さんでは調布がいいんじゃないかというので調布の物件を紹介されていたようですが、あまりそれに納得している様子もなく、判断材料とか納得感が足りていないのかなとお見受けしました。そこで、平日と休日、普段どういう時間の過ごし方がお好きなのか、お聞きしてみようと思ったんです。
そうしたら、河川敷沿いをご夫婦でランニングされていたり、お休みの日にはお二人で朝ごはんを作る時間を大事にされていたり。あとは大型ショッピングモールがあるような街よりは、商店街があるような街のほうが本当は好きだったり、昔コーヒー屋さんでお仕事されていてコーヒーがすごく好き、というようなヒントが出てきました。
そこで一旦、新宿からコンパス上に、40分で行けるエリアでお調べしたところ、ご予算に合いそうなエリアの一つに江東区があったんですね。お家のすぐ横に桜並木があって小川が流れていたり、自転車で清澄白河まで行ったらコーヒー屋さんがたくさんあったり、砂町銀座商店街という昔ながらの商店街もある。お二人が本当は過ごしたい時間にぴったりな街なんじゃないかなと思って、お二人が好きなものをまとめた街歩きマップみたいなのを作って、物件をご提案したんです。結果、その物件を選んでいただけて。それが「したい暮らしのコンセプトを軸にした住まいづくり」というスタイルの、原点となった案件かと思います。
小野寺:お引き渡ししたお客さまで言うと、150組ぐらい。カウンセリングしたお客さまだと、だいたい800組ぐらいかもしれないです。結構どのお客さまの内容もリアルに覚えていますね。これは1年目から自分ですごく大事にしていることなんですが、「自分に関わる全ての人を一番大切な人と思って幸せにする」というのをこの仕事に就いた時に自分の中で決めたんです。自分にとって一番大切な人と思うと生活のことも細かく聞くようになります。
お客さまと会話する小野寺
小野寺:自分自身のミッションとして、一人でも多くのお客さまに自分の暮らしや街を好きになってもらって、リノベーションの価値を広めていきたいという想いがあるので、数字もしっかり目標を掲げて意識しています。業界でいちばん多くのお客さまに自分らしい暮らしを提供したいというのが、元々リノベるに入社した理由でもあるので。
でも、もし売り上げ重視の会社で、とにかく利益を持ってこいみたいな感じだったら、反発していたかもしれないです (笑)。
顧客満足度の高さと売り上げが相関していることを実感できて、お客さまの満足度を高めることを追求した結果が、売り上げを上げられたポイントなのかなと思います。
小野寺: 3年目で課長になった時でしょうか。自分はこのやり方で結果を出してきたからみんなもこれをやればいい、という感じで、独りよがりなマネージメントの仕方をしてしまっていたことがあります。メンバーがどうしてそういうやり方をしたいと思っているのか、どういう思いで働いているのか、ちゃんと聞かずに手段に寄ったコミュニケーションの取り方をしていたために、なかなかメンバーの結果が出なかった時期がありました。
小野寺:まずは、お互いの相互理解だと思って、「お客さまがどういう思いで来たか」と同じぐらいに、「メンバーがどういう思いを持ってリノベるにいるのか」、「お客さまと向き合うことにどういう思いを持っているのか」を確認しました。
本人が大切にしていることと、お客さまへの提案の方向性が最短で繋がるように背景説明を結構丁寧にやりましたね。あと、毎朝メンバーをお客さまに見立てて私がカウンセリングをしました。本人の今の暮らしの不満をヒアリングして、リノベーションでこんな解決の仕方があるんじゃないの、っていうのを提案して。そうやって体感してもらって、浸透させていきました。
小野寺:自分にしっかり矢印を向けて、それが起きてしまった原因がどこにあるのかを洗い出すようにしています。これかなと思ってアクションから先に打ってしまうと、アクションの打ち損というか、うまくいかないことがあるので。そうではなく、時系列で振り返りながら、例えばメンバーとの会話、コミュニケーションに何か要因があるかなとか、どこに課題があったかを一人でこもってばーっと紙に書き出します。その上で、影響度が高そうなところから手を打ちます。正しいかどうか自信がないときは、手を打つ前に上司に相談して方針を決定するというステップも大事にしています。
小野寺:部長になってからは、「自分らしい、かしこく素敵な暮らし」を提供するメンバー自体が、健康的に暮らしを楽しんでいるかどうかを大事にしています。休日もへとへとでずっと家に引きこもってます、みたいなメンバーも中にはいたので、プライベート時間を確保できるように働き方の効率化を考えてきました。
今期は「業界で、いちばんお客さまから愛されるコンサル集団になる」というテーマを掲げています。この仕事をしていると、引き渡し後のお客さまのお住まいに呼んでいただいたり、食事会をしてくださったりすることも多いんですね。営業活動が忙しくてご挨拶や引き渡しにも行けないことがありますが、本来はお客さまとの関係値の先に、紹介顧客だったりお客さまの輪が広がっていくはずなんです。なので、メンバーには、お客さまから愛されるコンサル集団になってほしいと思って活動しています。少しずつ紹介のお客さまも増えていたり、見学会にご協力してくださったりするお客さまも増えているので、結果が出てきているかなと思っています。
小野寺:新卒からいるメンバーが多いんですが、建築学科出身じゃないメンバーもいますし、バックグラウンドは様々です。全員に住宅購入の経験があるわけでもないし、家とか暮らしとかそんなに興味なかったです、みたいなメンバーも中にはいるんですけど、共通項として「お客さまを幸せにしたい」という点については同じ熱量で走っていると思います。
小野寺:私が課長になった時に新卒で配属された女性がいて、彼女はほとんどずっと私の部署にいたんですけど、昨年4年目のタイミングで、これまでの売り上げ実績の最高記録を更新しました。彼女がどうやってハイパフォーマーになったかというと、当たり前のことでもあるんですけど、週次で徹底した1on1を実施する中で「1年後、3年後、5年後にどうなっていたいか」という本人のキャリアビジョンと、「お客さまにとって自分がどういう人でありたいか」というゴールイメージを大事にしていました。
成績をどう上げるか、売り上げをどう伸ばすかではなく、「お客さまにとってどういう存在でありたいか」。そこから逸れてしまっていないかを1on1で確認しました。あとは定期的に私のカウンセリングに同席してもらったり、彼女のカウンセリングを聞いたりして、常に、営業トークやナレッジのアップデートができるようにしました。メンバーの中でも彼女のカウンセリングは、私と喋り方も内容も似ていると言われます(笑)。
メンバー数名で撮った一枚
小野寺:はい、こうしたスタイルが「リノベる。」の提供価値の源泉であるとして、バリュー(行動指針)にも活かされています。スローガンとして「中(うち)から目線」という言葉を掲げているのですが、お客さまの心の中(うち)に1㎜でも迫って、お客さまの「中(うち)から目線」で見て考えて提案しようという考え方です。
小野寺:この7年間の間に市場もすごく変化しました。物件価格が高騰していたり、リノベーション済み物件が増えていたり。7年前はフルリノベーション1本でも戦えた環境がありましたが、物件価格が上がって予算的に叶わないお客さまもいらっしゃいます。
それに対して、リノベるにはこれまで6000組をお手伝いさせていただいた実績とナレッジがあるからこそ「リノベる。U」というリノベるがつくって販売するリノベーション済みマンションの事業も始めています。
お客さまにとって何が「かしこく素敵な暮らし」かっていうと、必ずしもフルリノベーションだけが正解じゃない。よりフラットに、お手伝いできる幅が広がってきていると感じています。
小野寺:4月に体制変更があり、これまで分かれていた設計部門も同じ本部になりました。設計や施工の知識やノウハウを営業メンバーもインプットして、住まいづくりの体験価値を一貫して高めていけるようにしたいと思っています。
個人の目指すところとしては、過去の自分のお客さまからのご紹介だけで、営業活動していけるような形を目指しています。ご紹介の輪が広がって、お客さまの大切な人をまた私がお手伝いしたり、その後の人生に関わる暮らし作りができるような立場になっていけたらなと。
先日も、7年前にお手伝いしたお客さまとお会いする機会があり、あの時リノベーションをしたことで、人生の選択肢が広がったと言って下さった方がいました。「本当にあの時リノベるに行ってよかった、ありがとう。」と言ってもらえて。嬉しいですね。
お子さまが生まれたご報告をいただいたお客さまもいるので今度ご挨拶に行こうと思っていますが、こうやってその後の暮らしにまで携わらせていただく機会がすごくありがたいことだなと思います。
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