【vol.50】金融のバックボーンを強みに、不動産業界の課題を価値に。元銀行員の挑戦!

2020.03.19
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【vol.50】金融のバックボーンを強みに、不動産業界の課題を価値に。元銀行員の挑戦!

「不動産」「建築」「金融」という広い領域にまたがり、それぞれに高度な専門性が求められるワンストップ・リノベーション。私たちリノベるは、産業が抱える課題を価値に変えることを目指し、テクノロジーを活用したプラットフォームの構築に挑んでいます。銀行で培ってきた高度な専門性を武器に、中古住宅・リノベーション住宅を購入しやすい事業環境づくりに日々奮闘するキーマン、髙木信治のインタビューを通じてその取組みの一部をお伝えします。

■プロフィール

髙木 信治 Shinji Takagi
リノベる株式会社  リノベーション本部 ローン企画部 部長代理
リノベる株式会社  リノベる。事業戦略部 業務課 課長
大学卒業後、神奈川銀行で主に法人営業として活躍。審査部や銀行の保証会社での住宅ローン審査等を経てイオン銀行に入行。関連会社の住宅ローンサービスで投資マンションのローン審査と企画部を兼務。2019年7月リノベるに入社後、「リノベる。」の住宅ローンソリューション強化に従事。

金融から不動産の世界へ。異業種転職にかけた思い

 “幅広さ”が魅力に思えた金融業界
大学時代に就職活動をする上で、金融業界を志望していました。
専門性のあるスペシャリストではなく、関係業界と顧客層の幅広さから“かっこよさ”を感じていたゼネラリスト的な仕事の方がいいかな、と考えていたからです。業界の中でも証券会社や銀行だろうと。結果、ご縁あって銀行で社会人生活をスタートすることになりました。
銀行だとどの業界にも、どの会社にも関わることができるんです。例えば、農業にも、漁業にも、製造業にも、サービス業にも。もちろん、個人宅にも集金に行くので、普通のおじいちゃん、おばあちゃんにもお会いします。「よく来たね」とお茶を出してくれることも。
一方で、銀行の名前を口にすると、一部上場企業の社長が会ってくれる、様々な方にサービス提供できるという面で、銀行の業務に“幅広さ”を感じていましたね。

金融業界時代は融資審査に明け暮れる日々
銀行の審査は大きく2つに分かれます。ひとつはコーポレートファイナンス、いわゆる会社に向けて融資をするもの。もうひとつはリテール、いわゆる個人向けに融資をするものです。
私は両方を経験しており、リノベるの前に勤めていた銀行では、個人向けの融資、1件数千万円の案件を1日20件ほど審査するというハードな日々を過ごしていました。

残りの人生をもう一回、伸び代が大きい業界でチャレンジしたい!
転職を考えたときは40代半ば。伸びしろの大きい成長産業でチャレンジをしたい、と思ったのがきっかけですね。まったくのゼロベースで新たに何かをするというよりも、自分の知識と経験を活かせる業界や会社を条件に、住宅ローン審査に携わっていたこともあって不動産関係の会社を検討していました。
不動産業界の中で伸びていく会社を自分なりに考えた結果、“新築住宅”のディベロッパーではなく、今後ますます需要や注目が高まるであろう“中古住宅”をリノベーションする会社、が候補に上がりリノベるの門を叩きました。リノベる関係者との対話を通して、この会社が描いている将来のビジョンに、「これから新しいものを仕掛けていく」という期待感とワクワク感を感じとり、迷わず決めました。

“一番手”だからこそできる、業界の牽引役

業界一番手としての誇りと自信が心に刺さる
入社前の面接で、役員と話している中で心に刺さる言葉がありました。
『ワンストップ・リノベーションの業界でリノベるは一番(※)です。業界を引っ張っていく存在なんですよ』と。二番手、三番手の会社だと、一番手になることが目標になってしまう。一番手の会社は業界を変えていくことができる。自分たちが業界を牽引し、新しい何かを仕掛けたら業界が後からついてくるのだと言われました。この言葉を聞き、ぜひこの会社で挑戦したい気持ちが強くなりました。
また、業界の古くからの慣習にこだわらない姿勢を持っている点は、入社を決める上で大きなポイントだったと思います。「リノベ業界ってこうだよね」という固定概念を壊そうということは、社内でよく言われていることですし、自分もそのつもりでこの会社に入って来たつもりです。そういう面で入社して間違いはなかったと感じています。
※ワンストップ型リノベーション件数(リフォーム産業新聞社刊『中古住宅市場データブック2015』)

異業種からの転職だからこそ感じる、課せられた使命

過去の経歴を活かして、新規プロジェクトに取り組む
現在の主な業務は大きく3つ。一つ目は、お客様にローンを提案するライフスタイルコーディネイターへの研修や相談対応を行い、お客様に合わせた住宅ローンの提案力強化を図っています。また、よりよい提案をするために既存の銀行との関係強化や新しい銀行の開拓も行っています。そのほか、住宅購入の新しい仕組みづくりに目下取り組んでいるところです。どの業務にも金融業界出身者としての知識と、リノベーション会社・事業会社の視点が役立っています。

お客様のかしこく素敵な暮らしの実現を第一に!
住宅ローンって、「借りられる金額」と「返せる金額」はイコールではありません。お金が借りられて理想の住まいが実現したからといって、住宅ローンの返済に四苦八苦してしまっては、日々の生活で笑顔が消えてしまう…。せっかくマイホームを購入して、リノベして、新居を引き渡されたお客様が、後々ローン返済に苦労されるようではいけないと思っています。

「理想の住まい」ではなく、お客様の「したい暮らし」を考えて提案する、若いスタッフにもいつも伝えていますし、そうしたことを業界の当たり前にしていくことは、リノベるや私に課せられた使命だと考えていますし、リーディングカンパニーの責務だと考えています。

目指すは、第3の居住形態の提供


住み替える人のことを最優先に考えた仕組みづくりを
現在取り組んでいる新しいしくみづくりは、住宅業界を変えることができるかもしれないと考えています。
「賃貸」「購入」という2つの選択肢に対して、まったく新しい3つ目の選択肢を提供できると考えており、2020年度はそのプロジェクトに注力していく予定です。
どんなことを考えているか少しだけ説明しますと、例えば、結婚したばかりのDINKSの方は大きな家はいらないので50平米の中古マンションを買ってリノベーションをしました。その後、子どもが1人できたら70平米に、次に2人目ができたら90平米に住み替えるとします。その住み替えの際に、現在住んでいる家の買い取りが保証されていたら、新居への住み替えがしやすくなりますよね。でも、実際には住み替えはなかなか難しいものです。住宅を購入する時点で、その家が将来ちゃんと売れるのかが分からないからです。
将来の住み替え、買い替えをしやすくすることで、購入のハードルがぐっと下がり、暮らしに合わせてリノベーションするという選択肢をもっと身近に出来るのではないかと考え実現できれば、顧客にとっても産業にとっても大きなインパクトがあり、「かしこく、素敵に」暮らしを楽しむ人を増やしていける、これまでの経験を活かして、社会に新しい価値を提供したいという当初の願いが叶うとわくわくしています。

実はこの話は、2019年度の国土交通省の補助事業の一つとして採択され、「既存住宅残価設定ローン等開発推進協議会」として、リノベるが中心となって進めており、もう一歩のところまで来ています。

***

「家」って、人生の中で一番大きな買い物ですよね。その買い物によって幸せになってもらいたいですし、満足度が高ければ高いほど、例えば何年か後に住み替えを検討する際、もしくは周りの人が住宅を検討しているときに「リノベる。」を思い浮かべてもらえるのではないか。
私はファイナンスという部分で、家づくりにおけるお客様の満足度を高めていきたい。
それがお客様との長期にわたる関係性づくりにつながりますし、会社、ひいては産業、社会への貢献にもつながると考えています。

インタビューこぼれ話

♠住まいのポイント
我が家の自慢は、なんといっても「バスルームから海が見える!」ことです。
規模の大きいマンションなのですが、窓があるのは我が家含め2戸だけ。
これはなかなか他の人には真似することができないでしょう。住まいにこだわりのある人が多いリノベるの社内でも、自慢できるポイントだと思っています。

♣元銀行員の習性!?
銀行や企業などの訪問先で元銀行員であることを告げると、相手の方に驚かれると同時にググっと距離が縮まるように感じる場面が多くあります。また、銀行員時代からの習性と言えるかもしれませんが、どのような方なのか、相手の方を理解する1つのヒントとして「靴」をよく見ています。リノベるに入ってから以前より革靴を履く機会は減りましたが(笑)、休日は自宅で海を眺めながら靴磨きをするのがルーティンになっています。

撮影:白根美恵

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