【Vol.66】新たな暮らしを体感!リノベる。フラッグシップショールームの秘密(前編)

2021.01.22
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【Vol.66】新たな暮らしを体感!リノベる。フラッグシップショールームの秘密(前編)

2020年11月、本社オフィスの移転に伴い、東京 表参道に中古住宅購入とリノベーションのワンストップサービス「リノベる。」のフラッグシップショールームをオープンしました。約100平米のマンション住戸を2LDK+2Sへリノベーション。手触り感のある素材や職人の手仕事が感じられる温かな内装・インテリアに、最新のIoTデバイスを連携させスマートホーム化、そして、ニューノーマル時代の住まいづくりのヒントを詰め込んだ体感型ショールームです。今、「リノベる。」が提案するこれからの住まいについて、ショールームの設計担当者とIoT設計担当者に、思いと見どころを聞きました。

■プロフィール


新里 悟  Satoru Shinzato
リノベる株式会社 リノベーション本部 首都圏設計・施工部 デザインSV課
CGデザイナー、大工、住宅設計を経験後、2019年にリノベるに入社。
ライフスタイルデザイナーとして案件担当を経験した後、デザインSV課に配属。表参道本社SRの設計担当として今回フラッグシップショールームのオープンに携わる。

 


竹田 恵 Aya Takeda
リノベる株式会社 コーポレートストラテジー&イノベーション本部 ジャスくる部 リビングテック課
2014年にリノベるに入社。ライフスタイルコーディネーター、パートナーシップ事業での法人営業、カスタマーサポート業務に携わった後、スマートホームに関するサービスマネジメントをする現在のポジションに就く。表参道本社ショールームをはじめとするリノベる。ショールームのスマートホーム設計やサービス開発を担当。

今までの「リノベる。ショールーム」にはない要素を盛り込む

♠今回のフラッグシップショールームについて、どんな思いで取り組んでこられたのでしょうか。

新里
フラッグシップショールームということで、今までの「リノベる。ショールーム」にはない要素を盛り込んで、新しいリノベーションのあり方や見せ方というものを前面に押し出したショールームをつくりたいと考えました。
ただ、「今までのリノベるショールームにはない見せ方」と一言でいっても、具体的にどうするのか……。そんな大きな課題に悩み続けました。だから原点に立ち返り、「そもそも、リノベる。のショールームってどんなところ?」と考えるところから始めました。
悩んだ末に、改めてリノベーションでしか実現できないことや、リノベる。として提示したいモノづくりへのこだわり、大切にしたい質感や素材、シンプルでありながらも住まい手の個性が現れる住まい方、より楽しく快適に住まうためのアイディアなどをちりばめた空間にしようと考えました。

具体的な見どころを教えてください。

新里

このショールームをひとことで表すと、『シンプルな空間に、上質なデザインや機能のアイデアを詰め込んだ場所』となります。 
リノベーションで大切なことは、既存の構造や造りを生かし、住む人の生活様式に合わせて、いかに暮らしやすくしていくのかを考えることだと思います。例えば、使いやすいコンセントの位置を考えてリノベーションの際に設置するといった細かい気遣いが必要です。

まずショールームのあるフロアは、床の高さが1mほど構造から高くなっていたため、その高さをリノベーションで生かそうと考えました。リビングと寝室の床を1段下げることで天井の高さを確保しつつ立体的な空間を構成するなど、既存の建物を生かしたリノベーションの具体的な提案イメージをご紹介しています。 


また、小上がりのゲストルームを設けていますが、小上がり下にルンバの格納コーナーをつくりました。予め計画することで、すっきりと隠せるということもご覧いただけると思います。

ショールーム自体が、既存構造をうまく生かしたリノベーション空間になっているのですね。デザインや内装についてはいかがでしょうか。

新里
リノベるはこれまで、自然素材を生かした住まいづくり、モノづくりを大切にしてきました。自然素材の心地よさ・快適さ、セルフメンテナンスで経年優化し愛着の生まれる質感等をお客様にご提案したいからです。
でも、自然素材を施工するのは既製品に比べると難しい。安定した品質をお届けするために、施工技術も日々磨いています。そうした自然素材や施工技術、職人の手仕事を随所に散りばめました。

例えば、ダイニングのパーケット貼りをデザインした床、インナーバルコニーのヘキサタイルと無垢材の床の突合せ、トイレの壁タイル、リビング壁のシナ板貼りなどは、技術力を要する独特の仕上げをしています。

「新しい生活様式」も意識してプランしたそうですね?

新里
ウィズコロナ時代である今、職住融合、衛生・安全面などの観点はスタンダートなものとなっています。例えばショールームでは、玄関土間を広く取り、そこに自動水栓の手洗いシンクやコート掛けなどを設けて、ウィルスを部屋に持ち込まない工夫、衛生的に暮らせる動線をご提案しています。

また、自宅でのテレワークが快適になるよう、ワークスペースを寝室とウォークインクローゼット、キッチン横の3箇所に設けました。クローゼット内ならより集中できて、リモート会議の際に便利ですし、メイクスペースとして活用することも想定しています。


複数人でもテレワークがしやすそうですね。リビングダイニング-寝室-洗面室-キッチンがぐるっと回遊できるなど、とても暮らしやすそうですが、間取りについても様々なアイデアが見られます。

新里
行き止まりがない生活動線は、日常を快適にしてくれます。
土間を広くしたのは、ウィズコロナの生活様式だけではなく、キャンプ道具の保管場所や自転車の手入れをする場所など、趣味を楽しむ暮らしにも対応しやすい場所であることを提示しています。インナーバルコニーがあれば、観葉植物を置いたり、手入れがしやすくなるなど、暮らしに彩りをもたらしてくれます。 
また、ゆくゆく家族が増えて3人暮らしになることを想定し、ゲストルームの小上がりは将来的にお子様の部屋とすることもできる可変性の高い間取りにしました。

さらに、最新のスマートホームライフも体感できるそうですね。

新里
ショールームには最新100個近くのIoT(Internet of Things・モノのインターネット)デバイスを盛り込み、想定する暮らしに合わせて連携・設定しています。詳しくは、後ほど担当の竹田が紹介します。


IoTを始め、間取りや空間構成、内装やデザイン、既存建物の活用など、さまざまな形で新しい住まいや暮らしを体感できるような工夫がなされているのですね。なぜリノベるはそうした「体感ショールーム」を積極的に展開しているのでしょうか。

新里
リノベるでは、「体感型ショールーム」を全国47ヶ所(2021年1月時点)に設けています。私たちは、実際に見て触れて暮らしを感じる…体験できるということがとても大切だと考えています。空間というものは、文字や写真だけでは伝わりづらいですから。
お客様には、体感型ショールームでリノベーションの完成形のイメージを持っていただくこと、さらに「自分もこんな暮らしがしたい」という、リノベーションへのワクワク感を持っていただくことを大事にしています。 

広さ約100平米のマンション住戸を再現

今までのショールームと大きく異なる点は何ですか。

新里
「リノベる。東京 表参道本社ショールーム」が他のショールームと異なるのは、打ち合わせやサンプル展示のスペースを別フロアに設けている点です。マンション住戸を丸々再現したショールームをご覧いただくことで、その空間での暮らしが想像しやすくなり、体感できる場となるのです。

リノベるの新しい本社社屋は、4階がショールーム、2階がお客様との打ち合わせスペース、地下1階を素材やパーツが実際に手に取れモノづくりを深く知れるスペースとしました。
打ち合わせでイメージを膨らませていただき、サンプルで素材感をご確認いただき、最後に4階のショールームで完成形をご覧いただくという流れになっています。各階で集めた“パズルのピース”を、ショールームで完成させていただく…バラバラだったイメージがショールームで形となって見えてくるというストーリーを描いています。

約100平米のマンション住戸を丸ごと再現という、規模感がわかりやすい点も大きな特徴ですね。物件探しからリノベーションを考えているお客様にとっては、広さの感覚が掴みやすく、リノベーション後の暮らしも想像しやすいのではないでしょうか。お客様に「特にここは見ていただきたい」というものはありますか。

新里
細かいギミック(仕掛け)が各所にあります。例えば、シューズインクローク内の可変できる収納棚、小上がり下収納など、触って動かして確かめていただけるものです。収納については見せる収納を含め、多様な収納方法を提案しています。
また、間取りのフレキシブルに使える点や可変性もチェックしていただければと思います。例えば玄関土間で自転車のメンテナンスをする、ベビーカーを置くなど、暮らしを具体的にイメージしてみたり、小上がりを将来の子ども部屋に変更するなど、ライフスタイルの変化に対応することも想像したり、ですね。
2021年2月頃には変更後の空間をAR(拡張現実)画像でご覧いただけるシステムも導入予定です。

また、リノベるのオリジナル部材(プライベートブランド部材)を取り入れた最初のショールームでもあります。洗面シンクやミラーボックス、レンジフード、インターフォンカバーや分電盤カバーなど、ありそうでなかった製品を今後展開する予定です。今回、室内窓をオリジナル部材として製作しましたが、「色や形が他にはない」とお客様に好評をいただいています。  

「今までになかった」と最も感じさせているのは、空間のつくり方や色味など、ショールームの全体的な雰囲気ですね。内覧会などでショールームをご覧頂いたお客様や関係者から、「今までにないショールームだね」と言っていただいたので、狙った点は到達できたのではないかと思います。「わあ、すごい!」「かっこいい!」と、思った以上に驚きのお声をいただいたのがうれしかったですね。

お客様の新たな暮らしをつくる場として、そして、全国のリノベるのお取引先やパートナーさんへ「リノベる。」が目指す豊かな住文化を伝えていく場になっていくといいなと思います。(後編につづく)
***

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