去る2月4日（日）、東京の新たなトレンドエリアである奥渋谷（渋谷区神泉町）に、一つの施設がオープンしました。TurnTable（ターンテーブル）。徳島県が官民連携で仕掛ける「体験型施設」です。
県や市区町村が、地域PRを目的にアンテナショップを構えるケースは少なくありませんが、TurnTableはそれとは一線を画すもの。築21年の建物を1棟フルリノベーションし、ホステルやレストラン、バーを備えた“オーベルジュ”（宿泊設備を備えたレストラン）として再生。県の魅力をまさに“五感”で味わうことのできる施設として運営されるのです。
リノベるは、2016年に東急電鉄株式会社と1棟リノベーション事業について業務提携していますが、今回のTurnTableがその第一号案件。
子会社の Japan. asset management（Jam）と共同で、不動産取得時の検討から、企画・プランニング、施工、リーシングまで、既存ストックの有効活用をトータルでマネジメントしました。
東急電鉄が取得した築21年の建物を、Jamが借り受け（マスターリース）、さらにそれをサブリースで徳島県へ。東急電鉄――リノベる/Jam――徳島県という、公民連携（PPP / Public Private Partnership）の取り組みとしても注目を集めています。
また今回のプロジェクトでは、Jamが事業主、リノベるがデザイン監修を務め、TurnTableに隣接する渋谷区の児童公園（神泉児童遊園地）の再生にも着手しました。
▼ビフォー
▼アフター
老朽化し地域から孤立していた公園を、再び子供たちの集まる場所へ。TurnTableと公園を中心に、老若男女を問わず人の流れを促し、街に活気をもたらすという、「エリア価値の向上」までを見据えた取り組みを進めています。
▼コンセプトムービー
さて、TurnTableの各フロアをご紹介しましょう。
1Fには、徳島の旬の食材が並ぶ「街のマルシェ」と、同じく徳島の食材を使った軽食やドリンク、ランチBOXなどが楽しめるバル。
エントランス正面の壁には、TurnTable周辺エリアと徳島の街並みをモチーフに描かれたアート作品。内装には、床材やインテリアをはじめ、徳島産の天然木材がふんだんに使われています。
徳島の食材を活かしたメニューを楽しむことのできるレストランは、宿泊機能と並ぶTurnTableのメインコンテンツです。監修したのは、奥渋谷で人気のレストラン「Pignon」の吉川倫平氏。“食”のアンテナの高い層からもすでに注目を集めているようです。
お部屋は、シングルルームとドミトリーが中心。
最上階には貸切型のスペシャルルーム。テラス付きです。10ベッドあり、家族やグループでのステイはもちろん、ちょっとしたパーティにも活用できそう。
従来型のアンテナショップとは異なる、地方都市の新たなPR施策として。そして、官民連携で進める、まちづくりの新たな形として。大きな期待が寄せられているTurnTable。リノベるとしてもその活動を支援するとともに、これに続く新たなストック活用実例を手がけていきます。
お近くにお立ち寄りの際は、ぜひのぞいてみてください。
〒150-0045 東京都渋谷区神泉町10-3
京王井の頭線 神泉駅より徒歩3分
JR渋谷駅よりマークシティ経由で徒歩13分
